14/06/07

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昨夜の夢は可笑しかった。

高校時代の地学の北林先生が出てきたのだ。

きっとルームメイトが地質学者だからだろう。人間の脳みそなんて単純なものだ。

朝食を7時半に食べる。このアムステルダムから来た地質学者によると、スイス人は早起きらしい。

パンを2切れ、ミューズリーとチーズとオレンジ・ジュース。悪くない。

たらふく食べた後、8時半にはユースをとりあえず、出た。行くあてはない。

とりあえず、ハイキングをしようと、畑の中の細い道を南へひたすら歩いた。

地図がなかったので、大きな分かれ道では後で迷わないように、デジカメで道しるべを残した。

ヘンゼルとグレーテルが開発した迷子にならないテクニックを現代風に応用したわけだ。

南へ歩くこと2時間。途中休憩して本を読んでいたら、子鹿が2匹ひょっと森から出てきた。

僕の存在に気づくやいなや、猛スピードで丘を駆け上がり、再び森の中へ消えていった。

再び南へ歩いた。

途中お腹が空き、これ以上いくと帰りのエネルギーがなくなるなと思ったところまで来ると、来た道をそのまま引き返した。

昼は村のレストランでパスタを食べ、ビールを飲んだ。

午後は、北へ向かって歩いた。

湖があった。別にたいしたこともなかったので、りんごを食べて5分休憩した後、引き返した。

田舎景色は綺麗だった。

6時にユースに戻った。

すこしすると、地質学者も帰ってきたので、

「今日はどうでしたか?」

と聞くと

「ああ、ローマ時代の遺跡を見てきたよ」

とちゃっかり観光しているだけだった。地質調査はしないのか?と突っ込みたくなった。

「卓球でもやるかい?」

といきなり聞かれ、面白そうだったので、快く承諾した。

ユースの庭に卓球があり、僕はどういうわけか、アムステルダムから来た地質学者とスイスの田舎で卓球をするという、

普通では考えられない変数が合わさった事象を体験した。

この人、テニスをやるらしく、そのためか、カーブとかを使いこなして、なかなかうまかった。

しばらく二人で卓球をしていると、同じユースに泊まっていた、中学生達が一人また一人と集まってきた。

皆どういう訳か僕と卓球がしたいらしかった。

この中学生達はLucernという所にある学校から、1週間の卒業旅行で来ているらしく、

今日がその最後の日だと言っていた。

皆とても素直ないい子達で、日本の事を知りたがった。

「すしは焼いて調理しないのかい」

「焼いたらすしじゃないだろう」

「相撲取りは女の子にもてるって聞いたけど本当?」

「いや、それはうそだろう」

といった会話が続いた。

「どうしてこんな所にきたの?」と聞かれたので

自分が間違えてユースを予約してしまった経緯を教えた。

すると引率の先生が爆笑していた。

それにしてもスイス人は英語が上手だ。

学校では3年間しか教わらないのに、これほどまでに流暢に話せるとは、やはり教え方が違うのだろうか。

日本の文部科学省の人を連れてきたいよと言ったら、皆笑っていた。

卓球を一通り行った後、部屋で本を読んでいたら、

「これから予定ありますか」と先ほどの中学生達が部屋をノックしてきた。

一緒にamphitheater(ローマ時代の闘技場)を観に来ませんかというので快く承諾した。

中学生のクラス16人で夜8時過ぎに、遺跡を見てきた。

遺跡といってもあまり大したことはなく、来月はここでロックコンサートが行われてしまうらしかった。。。

すぐ脇には、お城もあったので、夕日が沈むまでここで彼らとスイスのことや日本のことについて色々話した。

「スイスの人は夏をどういう風に過ごすのかい?やはり山にいくの?」と聞くと

「友達と遊ぶだけだよ」と皆いっていた。

確かに、日本にいても、皆が皆山に行くわけでもないし、相撲を観に行くわけでもないなと思った。

夕日が沈み、暗くなる前にガソリンスタンドにあるコープまでアイスクリームを買いに行った。

なんだかんだ言って、Avenchesに来てよかったと思う。

チューリッヒに行っていたら、こんな異文化交流はもてなかったし、

田舎景色も、雨の中スイスの中学生とアイスクリームを食べることもなかったろうから。



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